今月のレイアウト 【2013年10月】

 



 2013  OCTOBER    
 今月のレイアウト
 
 
 

 

                                             
                 
芽生える
 
 

 

土を敷いて

そっと水を満たし

引いた図面に沿って

1本1本の植物を植える

歴史の本には 出てこない

かつてない農作業

 

植えて 

キカイのスイッチを入れて

水がシューッとまわり

LEDが真上からさんざめく

小さな水の世界の

新しい太陽

 

やがて植物は

根を張り

葉を広げて

時に仲間同士で

擦れあい、競り合って

水の流れに

風が来るようにそよいで

光に向かって

     

たおやかに

まろやかに

雄々しくでさえ

葉裏に

酸素や窒素の

気泡をたたえて

伸びをするように

自らを寿(ことほ)ぐように

 

いまはもう

魚たちの群れを待つのみ

オーダーレイアウトという名の

生命と生命の

共鳴する環境作り





                                         

                                     
   
葉裏の気泡


 

  
 




水草配置図 
 

                                                      

使用水草
 寄せ植え

    ロタラ・ナンセアン

    ロタラ・マクランダグリーン

    ルドウィジャー・ナタンス              

    ニードルリーフ・ルドウィジャー

    グリーン・ロタラ                        

    パールグラス                          

A  ブリクサ・ショートリーフ             

B  グロッソスティグマ
C ミクロソリュウム

D  ボルビチス・ヒュテロティ

E  ニムフォイデス・sp(タイワンガガブタ)

F  アヌビアス・ナナミニ 


G ヘアグラス・ショート
H  寄せ植え

    ロタラ・ナンセアン                     

    ロタラ・マクランダグリーン

    ニードルリーフ・ルドウィジャー

    ミズトラノオ

    ロタラ・ロトンジフォリア               

    スーパーレッドルドウィジャー       

● 処理済み流木     



 

  

水槽データ

水槽  AC90S

      (900×300×400H)

ライト  アクシーニューツイン900

CO2  セレクトCO2

ろ過   ES600

底砂  アマゾニア




 



オーダーレイアウトのプロセス

   

   この水槽は横浜市のM様よりのオーダー。

 アクアリウムの経験はあるが、本格的な水草水槽は試したことがないから、という趣旨でのスタート。

   M様のイメージは、自然な感じというよりは、自分の好みの水草中心の水景を作ってほしいというもの。たとえば、とその場でサッとメモされたのが以下の図。




 中心のちょっと変わった形状の流木に、ミクロソリュウム、ボルビチス、ガガブタ等を植込んでほしいというもの。

 この要望に応じて、まず似た形状の流木探しから始める。ペンギンビレッジの屋上で処理している流木の中から、写真のような流木を選ぶ。




 形状はM様にも気に入ってもらえたが、ただ当方としては、これだけでは流木の迫力が出ないのではないか、とこの流木に他の流木も組み合わせた第2案も提示して、選んでもらうことにした。

 いや、これだけでいい、というのがM様の結論。

 こうして作られたのが、写真のような水景。

 いかがでしょう。

 中央の流木に寄り添う水草の群落は、まるで古き関東平野の農村に伝わる屋敷森のような雰囲気。

 両端から覗き込む水草の森は、自然と人智との間を結ぶような親しげで、かつ厳(おごそ)かなイマジネーションをかきたて、人と自然とが共存していた神話的な世界をあらわすかのようだ。

 

 あまり他では見ることのない、個性的な水景となった。


流木によりそう        

    

 なお、この水槽にはオプションとしての3カ月間のエコシステム・メンテナンスが付随しています。

 水草を中心にしてつくられたエコシステム(生態系)水槽は、それ自身の法則に基づいて進化を重ねていきます。以後のメンテナンスはその法則に沿って、水草や魚たちと対話をしながらの小さな驚きと発見に満ちた過程となります。対象が生態系という、小さいけれど自立した総合的な生命の世界だからです。

 その世界への導きと技術を必要に応じてレクチャーさせていただくオプションメンテナンスが、エコシステム・メンテナンスです。






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